クーパー鉱(Cooperite)
Rustenburg Mine, Rustenburg District, Western Bushveld Complex, Northwest Province, South Africa(原産地)
Pt1.03S
標本幅 0.2mm
写真中の黒い点がクーパー鉱である。この産地で1928年に発見された。 ここまで小さいと、なくさないようにするのも、撮影するのも大変である。 白金は天然では単体で存在し、化合物は砒白金鉱(Sperrylite)が稀に存在する程度である。クーパー鉱は、数少ない白金化合物の鉱物の1つで、硫化白金の組成を持つ。 クーパー鉱は、ブッシュフェルト複合岩体という、白金を多く含む岩石中に、非常に微細な粒として産出し、当然ながら肉眼鑑定は不可能である。ブラッグ鉱(Braggite)と同じ正方晶系だが、ブラッグ鉱はパラジウム、ニッケルが必須成分である違いがある。 この標本は分析されており、金属が少々過剰である。パラジウムやニッケルを全く含まない、理想式そのままのクーパー鉱である。クーパー鉱はパラジウムやニッケルは必須元素ではないが、実際には多くの標本で検出されるからである。 |