K-P境界層(K-P Boundary Iridiumlayer)


Stevns Klint, Sjaelland, Denmark
標本幅 19mm

恐竜の絶滅の原因は「巨大隕石が地球に衝突したこと」という仮説は有名な話で、最近になってこの説で恐らく正しいという結論に達してる。そして、この仮説を裏付ける証拠の1つとして、このK-P境界層である。K-Pを「K/P」とする書籍もあるが、どちらかといえば少数派である。

K-P境界層は、恐竜の生息していた中生代白亜紀と、哺乳類の時代である新生代第三紀の境にある白色から茶色の薄い粘土層である。Kは白亜紀のドイツ語「Kreide」から、Pは古第三紀の英語「Paleogene」からそれぞれ頭文字をとっている。かつては「K-T境界」と呼ばれており、これは第三紀の英語「Teriary」から取っているが、この名称は廃止された。しかし現在でもK-T境界の方が一般的に知られている。また後述するが、イリジウムが多く含まれていることから「含イリジウム層」とも呼ばれる。

K-P境界層は、境目にあるという点を除けば見かけにはなんの変哲もない脆い堆積物である。しかし、この層には、地表には非常に少ないイリジウムが、前後の層の1000倍もの高濃度で大量に含まれている。この大量のイリジウムを説明するのに、主に2つの説があった。1つは、イリジウムは隕石には多く含まれているので、巨大隕石の放出によってもたらされたという説。もう1つは、地表には少ないものの、地球深部には大量にあるので、大規模な火山活動によってもたらされたという説である。この論争は、1991年に、ユカタン半島で巨大なクレーターが発見されたことにより、隕石説に軍配が上がった。

このK-P境界層はデンマーク産であり、標本としては多く出回っている。ここのK-P境界層は2番目に発見された場所で、はじめに見つかっていたイタリアのK-P境界層と比較され、仮説を立てるために重要な役割を果たした。

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