ランタン弘三石(Kozoite-(La))


佐賀県肥前町満越(原産地)
(La,Nd)(CO3)(OH)
球体幅 1mm

写真中の淡いピンク色の球体がランタン弘三石である。

ランタン弘三石は、2002年に佐賀県の新木場で発見された新鉱物である。名称は1998年に発見されたネオジム弘三石(Kozoite-(Nd))のランタン置換体である。この鉱物の発見により、元々は弘三石と呼ばれていた鉱物がネオジム弘三石と呼ばれるようになった。なおネオジム弘三石の発見地である新木場に近い産地であり、実質的に同一である。

ランタン弘三石は球体として産出する場合が多い。これは針状結晶の集合である。なお外部と内部でランタン弘三石とネオジム弘三石の成分が明確に分かれており、一緒に産出する場合もある。ネオジム弘三石はノルウェーでも発見されており、スロバキアでもそれらしいものが発見されているが、ランタン弘三石は佐賀県の2ヶ所でしか発見されていない。また、ランタンの炭酸塩鉱物であるランタン石(Lanthanite-(La))の風化でも生成されるが、これは白っぽい微小な繊維状物質である。

ランタン弘三石のピンク色は日光下に置けるもので、蛍光灯下では緑色となる。母岩のアルカリ玄武岩が緑色なので見分けが付きにくい。白い鉱物である木村石(Kimuraite-(Y))がよく一緒に産出する。

蛍光灯下でのランタン弘三石

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