ネオジムランタン石(Lanthanite-(Nd))
佐賀県東松浦郡肥前町満越
(Nd,La)2(CO3)3・8H2O
結晶幅 5mm
希土類元素を含む炭酸塩鉱物。 日光の下で淡い紅色、蛍光灯下で淡い緑色に見える変わった性質を持つ。この写真は日光下で撮影している。蛍光灯下の写真は下にあるものである。 右上の部分が少し白くなっている。この部分はネオジムランタン石が分解してできたネオジム弘三石(Kozoite-(Nd))の可能性もあるが、確証はない。 この標本の産地である満越はネオジムランタン石の原産地である新木場に近い。 原産地で発見されたネオジムランタン石は、ネオジム、ランタン以外に少なくとも10種類の希土類元素を含んでいることが確認されている。この標本は分析していないため分からないが、プラセオジム、サマリウムは相当量含んでいる可能性が高い。 ちなみに「ネオジウムランタン石」と表記することがあるが、元素の呼び名としては間違いである。この標本のラベルも「ネオジウムランタン石」となっていた。 あまり関係ないが、「ネオジムランタン石」という名前は、文字だけ見るとネオジムとランタンのどちらを含むのか、あるいは両方含むがどちらが多いのか分かりにくい名前である。他の元素で占められる可能性の高い希土類元素を工夫もなく名前にしてしまったのが原因と言えなくもない。 |
日光下でのネオジムランタン石 |