ミュース石(Miersite)
Rubtsovskoe Cu-Zn-Pb deposit, Rudnyi Altai, Altaiskii Krai, Western-Siberian
Region, Russia
AgI
画像幅 6mm
写真中の黄色い結晶がミュース石である。青い部分は藍銅鉱である。 ヨウ素を含む珍しい鉱物で、組成はヨウ化銀である。ヨウ素を含む鉱物は25種類ほどしか発見されていない。 ヨウ化銀鉱はとても柔らかく、ナイフで切ることが出来る。水には殆ど溶けない。チオ硫酸ナトリウム水溶液には溶けるが、他のハロゲン化銀よりは溶けにくい。 感光性があり、光に当たると黄緑色を経て黒色化する。これは、光によって分解し、銀が遊離するからである。よって、天然にもこの反応に由来する単体のヨウ素があるはずだが、鉱物種としては認められていない。 普通黄色で産出するが、純粋なものの結晶は無色透明である。 ハロゲン化銀の鉱物は、他に角銀鉱(Chlorargyrite)や臭銀鉱(Bromargyrite)などがあり、ミュース石も、これらと同じく等軸晶系である。ちなみに、ミュース石の多形であるヨウ化銀鉱(Iodargyrite)は六方晶系である。 |