ストロンチアン石(Strontianite)


Dundas Quarry, Dundas, Hamilton, Wentworth Co., Ontario, Canada
Sr(CO3)
画像幅 30mm

写真中の白色の球体がストロンチアン石である。母岩は天青石である。

ストロンチアン石は、名前の通りストロンチウムを含んでいる。ストロンチウムの単純な炭酸塩鉱物であり、霰石と同じ結晶構造を有する。ストロンチアン石に方解石と同一の同質異像はまだ発見されていない。これは、方解石の構造はカルシウムより小さなイオン半径を持つマグネシウムなどの元素で置換されやすいのに対し、霰石はストロンチウムやバリウムのようなイオン半径の大きな元素で置換されやすいためである。

ストロンチウムはこの鉱物から発見された。この鉱物はイギリスのストロンチアンという場所から発見されたためこの名称が付いた。当初は重晶石に付着していたために炭酸バリウムの毒重石(Witherite)と思われていたが、炎色反応が異なるため未知の元素であることが予想され、1787年に新元素が発見された。

この標本は硫酸ストロンチウムの組成を持つ天青石に付着しており、天青石から二次的に生成したものである。大きな結晶はたまにしかなく、多くは細かい結晶の集合である。

鉱物一覧へ戻る

英名順一覧へ戻る

TOPへ戻る

inserted by FC2 system