シルビン(Sylvite)


Saskatoon, Saskatchewan, Canada
KCl
標本幅 34mm

標本の赤い部分がシルビン。白い部分は岩塩。成分から「カリ岩塩」という和名もある。カリウムの割合が二番目に高い鉱物でもある(52.45%)。
岩塩のナトリウムをカリウムで入れ替えた組成であり、劈開の方向など性質も似ている。しかし岩塩の水に溶ける量は温度によらずほぼ一定であるのに対し、シルビンは温度によって2倍近く異なる。常温付近ではシルビンの方が溶解度が大きい。
シルビンは岩塩と同じく海水の蒸発から生ずることが多く、この標本のように両者が混在することも多いが、海水中の存在量は岩塩の方が37倍も多く、故にシルビンは圧倒的に少ない。ちなみにナトリウムイオンとカリウムイオンの大きさがかなり異なるため、固溶体は作りにくく、結晶がそれぞれ明確に分かれている場合が多い。
シルビンと岩塩が互いに層を成していることがあり、夏季にはシルビン、冬季には岩塩が生成される。溶解度が大きいので晶出が岩塩より遅れやすいためである。

シルビンは成分から見れば無色のはずだが、大抵のシルビンは赤い色をしている。結晶中に含まれる微量の赤鉄鉱が着色の由来とする説がある。
結晶は岩塩と同じ立方体だが、角が取れて八面体の面が見えることが多い。

ちなみに、シルビンはにがりの成分の1つである。それゆえ苦味がする。私も欠けらを舐めてみたことがあるが、苦い上に非常に不味かった。

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